Vol.30 頭痛
日本人の4人に1人が頭痛もち
頭痛は一般的な症状ですが、命に関わる病気もあり、注意が必要です。緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛などの他、脳腫瘍、脳出血、クモ膜下出血、髄膜炎などの脳疾患、
風邪などの全身性炎症疾患、緑内障、中耳炎、扁桃炎、虫歯などが頭痛の原因となります。日本人の4人に1人が頭痛もちです。
2200万人が緊張性頭痛、840万人が片頭痛、1万人が群発頭痛と言われています。クモ膜下出血・脳腫瘍など命に関わる頭痛は、毎年3万人に発生します。
いろいろな頭痛
- 緊張型頭痛
- 無理な姿勢、合わない枕、疲れ目などの身体的ストレスや不安、悩みなどの精神的ストレスが合わさって、首や頭の筋肉が異常に収縮し起こります。
女性に多く、数日続き、頭をとりまく様に痛みます。リラックスを心がけたり、低い枕を使うことが予防となります。
- 片頭痛
- 何らかのきっかけによって脳の血管の異常な拡張が起こり発生します。
目が覚めた時、太陽の光を目に受けた時、激しい運動後や緊張が解けた時などに起こります。光が見えるなどの前兆がみられ、頭の片側だけが痛むことが多いです。
女性に多く、頻度は月に2回くらいのことが多いです。吐気、嘔吐、めまい、視界の一部が欠けたり、手足の痺れ、舌のもつれなどが現れることもあります。睡眠や、コーヒーや緑茶の摂取で軽快することがあります。
- 群発頭痛
- 目の後ろを通っている血管が異常に拡張して発生します。若い男性に多く、一度発生すると1〜2ヶ月毎日の様に起こります。1回の発作は1時間くらいで収まります。
目の奥がえぐられるように痛みます。涙、鼻水が出るといった症状を伴います。それぞれの頭痛に合う薬が存在しますので当てはまるところがあれば、我慢せず医療機関を受診しましょう。
危険な症状
特に危険なクモ膜下出血、脳出血、髄膜炎でみられる次のような症状に気をつけましょう。今までで最も痛い頭痛、進行性の頭痛、何時何分に起きたか正確に言える突発的な頭痛、
嘔気や嘔吐・手足の痺れや脱力・物が二重に見える・精神症状・けいれんなどを伴う、首の動きが固く悪くなり高熱を伴う、早朝からの頭痛、頭を振ったり明るい物を見ると悪化する。こ
んなことがあったらすぐ医療機関を受診しましょう。
2009年6月 掲載