Vol.44 通風のお話
今回は痛風のお話です。痛風というのは高尿酸血症を原因として、関節炎を起こす病気です。血液中の尿酸の値が高いと、尿酸の結晶が関節の中にたまり、炎症を起こして発症します。
成人男性に多い痛風
発症するのはほとんどが成人男性で、突然ぶつけてもいないのに、足の親指の付け根の関節が赤く腫れて痛みます。時として違う場所の関節にも現れます。
数日で次第に痛みは取れてくることが多いのですが、繰り返します。
尿酸値は、7ml/dlを超えると高尿酸血症と診断されます。9以上で痛風の危険性があり、治療を必要とします。
高尿酸血症は痛風のみでなく、尿管結石、腎機能障害、動脈硬化症、高血圧症などの危険性が上昇します。
血中の尿酸値は肥満、飲酒、脱水、高プリン体食品の摂取などによって上昇します。病気の治療のための薬や腎臓機能障害や悪性腫瘍があると上昇することもあります。
プリン体とは
プリン体というのは肉や魚介類に多く、特にレバー、白子、エビ、イワシ、カツオ、魚の干物、納豆などに含まれます。細胞の中にある核に含まれるため、
細胞数の多いものや細胞分裂の盛んなものに含まれます。お酒はプリン体をそれほど多く含んでいませんが、アルコールの作用で血液中の尿酸値が上昇します。
特にビールを飲むことは痛風発症の危険性を高くすると言われています。この季節は、汗をかいて脱水気味になっているところにビールをたくさん飲んでしまうことで発症の危険性は更に上がります。
痛風の予防
予防は前に触れたようなことを避けていただくことです。まずはプリン体を含む食事を取りすぎないこと、アルコールの摂取を控えること、水分摂取を心がけることです。
また健康診断などで尿酸が高いことを指摘されている場合はお近くの医療機関に受診され相談しましょう。発症してしまった場合は、早めに治療を受けてください。
今回は痛風のお話です。痛風というのは高尿酸血症を原因として、関節炎を起こす病気です。血液中の尿酸の値が高いと、尿酸の結晶が関節の中にたまり、炎症を起こして発症します。
2010年8月 掲載